【結果共有】地方出身の女性のリアルな声。都市へ流出を止める/地方へ流入を増やすには?

「一度でも地元を出たことがある地方出身の女性」を対象にアンケートを実施。

20人の方が回答してくださいました。ありがとうございます!

母数を増やすには、もっと広報力+答えて何か変わるか「期待感」を高めないといけません……!💪

結果共有します(2025/4/13時点)

一番最後に「結果から思ったこと」もまとめてみました。ぜひ皆さんの感じたことも教えてください。

「都市の豊かさは地方のおかげで成り立っている」 中小企業の存在・第一次産業・文化伝統、色々な観点でよく耳にするフレーズ。

そんな地方が存続していけるよう、リアルな声を受け止め、試行錯誤していけるといいですね。

回答してくれた方の地元(県でまとめ)
地元は田舎だと思いますか?
昔、地元は好きでしたか?
今、地元は好きですか?
地元を出たきっかけは?

「環境に限界」2票の詳しい内訳は「時給の安さ」「利便性の悪さ」です。

地元に戻りたいと思いますか?
戻りたくない方へ:地元がどう変わったら戻ることを前向きに感じられますか?
  • 利便性がよくなったりいろいろなものが揃うと嬉しい
  • 閉鎖的な考えをやめ、陰湿な嫌がらせをやめ、雇用や自己実現のチャンスがあるなら
  • 東京に生活基盤があるので考えられない。車がないと生活できないし 地元とも繋がりがないし 結婚した相手の地元もあるので。強いて言えば、子育て環境、夫婦双方の仕事する環境が整っていれば選択肢になるかもしれません。
  • 東京との交通の便の違い。スモールシティになり、歩いて行ける範囲で生活できる
  • 地元への変化は特に求めない。
  • 地元は親が「戻ってこなくていい」と言っており、別で気持ちが惹かれる地方に移住しました。仕事ができる場所や子どもが自分であちこち行ける環境、周囲が寛容な雰囲気ができたら地元にも前向きになったかな?? でも親とそばで暮らすのはお互い息苦しさも生まれそうで、距離があったほうがいいかも。(甘えすぎ、気にしすぎ、依存や干渉を防げる)
  • 村社会的な雰囲気がなくなれば
  • 選択肢がなかったからこれにしたけど、別にどちらでもいいなと。強いて言うなら街の車の交通量が多いからもう少しスムーズになるといいな
  • 人の性格。それぞれの良さがある、私には合わないだけ
  • 女性を妊孕性のある使い捨て労働力の家畜として扱わない場所ならどこに住んでもいい。
  • 家族もあり、今住んでいる東京に住み続けたいので、「地元がこう変わったら戻りたい」とは考えていない
  • もう少し電車やバスでの移動がしやすかったり、買い物できる所があれば。
戻りたい方へ:現状「戻れない」と思う理由は何ですか?
  • 地元の近くですが、通勤時間が長くなるので。子育てを考えると親の手を借りたい。
  • 跡継ぎ長男と結婚したため
  • 子育て中。子供の付き合いがあるから。戻るには、子供の進学のタイミング(高校選択の時点で名古屋などへの進学を希望する場合)関では、子供のやりたい事ができる高校が見つからないかもしれない。
  • 現職の責務、子供の教育
  • web関連の仕事しかしていないため、戻ったとしても仕事があるか不安。会社を退職するほどのスキルを持っていないと感じている。

その他、地元に限らず「地方の女性」の転出を止める/転入を増やすために

仕事・生活・結婚・家事育児など「こうあったらいい」「ここが問題」など思うこと
  • 良くも悪くもプライバシーがないので、人間関係がしんどい。また、才能を活かす仕事を目指す場合はチャンスに恵まれない
  • 暮らしやすい基本的なライフラインがある程度そろっていること、新しく転入されたかたがコミュニティに入っていくきっかけになるような会や場、イベントがあると良い。仕事の選択肢が多いとよい。関は製造業が盛んだが、工場や事務以外の仕事があまりない感覚。
  • 都会にしかない仕事やライフスタイルなどもあるので、一定数の女性が出ていってしまうのは仕方がないと思う。残っても良いと考える人に確実に残ってもらうには、仕事や地域の慣習などに女性差別がないこと、首都圏と同等の子どもの教育機会や移動の担保などが必要ではないか。車社会なのは仕方がないが、子供が中高生くらいになると、単独で行きたいところに行きたいタイミングで行けるかどうかで、どうしても首都圏と差が出てくると思う
  • 伝統的に東アジアは多少の地域差異はあるが、儒教のフィルターがかかってるので、女性を妊孕性のある使い捨て労働力の家畜として扱うことで、現時点も成り立っている。その仕組みや伝統から目を反らし続けながら『たったひとつの冴えたやり方』を夢見て何億かけようが何十年考えようが全て徒労。地方だろうが都会だろうが、この国はいくらでも発生する使い潰せる農奴に依存する社会を諦めることはできないから。資本主義はそもそも弱者を作り搾取することで成り立ってるし、そもそも日本の伝統は棄民で成り立ってるから元々先細る未来しかない。さすが日本!さすがヘルジャパン!今居るものたちに全員に惜しみなく教育とお金をかけ、競争ではなく習得させ、ひとりひとりの人生を惜しみなく大切にする気の無い場所が繁栄するわけねえじゃん。これ以上支配層の悪あがきに取り込まれて答えの無い問題につきあわされるより、少しでもマシな場所に避難して人生逃げ切る方向にシフトした方がいい。あなたたちのような若く賢い女性たちには、自分たちよりも若い女性たちが少しでも女性が人間として生きられる場所に、ひとりでも多く無事に逃げ切れる方向に労力を使ってほしいと願う。
  • 地方で男性のお給料が高く専業主婦ができるくらいの収入があること。収入だけみると地方は都市部に叶わない
  • 男尊女卑の感覚から男女ともに抜けることどんな仕事が地方にあってどんな女性が働いているか見える化など。地方は保育園や学校には余裕あるので、都市の女性(働いている)を呼び込みやすい仕組みを考えると良いのかも。そのためには前者+地域のデジタル化やリモワ受け入れ体制か、、
  • 男女問わず優秀な人間が外に出ることを止めるという発想自体違うのではないかと思います。(東大京大に行けるが長男だから名大に行ってトヨタや中電に就職して地元に残って欲しい、という文化圏でしたが) 長男を土地に縛り付ける 家に嫁を縛りつける その発想を変えない限り社会は変わらないと思います。
  • 第一に仕事の選択肢が広く、やりがいの感じられる仕事があること。第二に都会のメリット(劇場、美術館、イベント)より、地方のメリット(広い住宅、自然が楽しめる)が上回ること。買い物に関してはネットが浸透すれば地域差は縮小する。
  • 将来的に子供ができたとしたら、働きやすい環境、子育てしやすい環境なら良いと思う
  • 私のように夢を叶えるために何年かは故郷をでたが、やはり子育てにはこんな自然、安心、そして支援がある自慢の故郷に戻って生きていきたいと思える場所であってほしい! 当時は地元の空き家紹介が少なく 地元には戻れなかった。いまは地元近くに住んでいるが色々な助成があり子育てしやすい場所だったのでありがたい
  • 子供のいる母親も仕事に出やすい環境(こども園の整備、急な退勤にも対応できる会社)、夫の移住に対応できる会社、大きな公園、時短家電の補助金……などがあればいいなと思う。都会に出てみるのは悪くないことだと思うので、結婚して子供を育てる時に地元が生活しやすかったら戻ってくるのでは。
  • 子育て支援の拡充 都市部との教育や就職などにおける機会のギャップが埋まれば
  • 結婚、就職は容易にかわる。夫婦別姓かつ経済的な自立がなければ(女性の自立が当たり前に認められなければ)結婚で夫の勤務についていく風潮はかわらないと感じる(つまり女性が主体的に勤務地や居住地を選べない)
  • 共働きをしやすい環境と職です。
  • 育児をしながらキャリアも積める環境があるといいなと思います。(例:土日も見てくれる保育園がある、キャリアアップしたい人のサポート体制があるなど)
  • 30〜50代が地方自治の中心となって、若者目線の施策を打ち出していくと同時に、高度成長期を支えた後期高齢者の世代の皆さんには、花道を用意してスムーズに引退されることで、事業承継が活性化すると良いのではないかと思います。ふるさと納税制度以外にも外からサポートできる仕組みがあるといいですね! このアンケートがどのように活用されるかわかりませんが、応援しています!
昔、地元を「嫌い」「まぁ嫌い」と思っていた方へ:その理由は?
  • 男尊女卑(女は学歴より器量よしだと高校生に平気で声かけする風潮。男児が生まれるまで許されない親世代)。よそ者を排除する風潮。
  • 閉鎖的なところ移動にかなり時間がかかる。(中高生の自転車では限界がある) ネットも当時は普及少なく、人間関係と生活の両面で行き場がなかった。
  • 不便だから。自由がない。
  • チャンスがない。
  • 中学校が管理教育で厳しかった。そうではない自由な学校の選択肢も少なかった人間関係や男女観なども古臭く感じた。
  • 新幹線の駅は最寄りと言える場所にあったけれど、自分のものではなかった。どこにも行けなさがあった。
  • 皆が監視し合っていることに対する違和感。出る杭は打たれるという確信。
昔、地元を「好き」「まぁ好き」と思っていた方へ:その理由は?
  • 友達もたくさんいたし、住みやすかったから。
  • その地域では中心的な都市だったので、高校生くらいまでは生活しやすかった。地方の街の子だったから。
  • それでも交通が不便。店はあるけど、服とか買い物できるとこが少ない。
  • 大自然の中、家族親戚も仲がよく、キャンプをしたり祭りがあったりと楽しいことがたくさんあった。
  • 程よい自然、クルマで出れば街がある。特に不便を感じなかった。
  • 親がいるから。
  • 都会に比べてショッピングモールや高校生が遊びに行ける場所が少ないところは難点であったが、人がいい。高校生の時に所属していた社会人クラブの人が本当にいい人たちで、いい環境でスポーツも社会経験も積ませてもらいました。あとは、やっぱり自然が好きです!
  • 自然が豊かで、みんな人がいい。
  • 便利。歩いて行ける場所に病院もスーパーもドラッグストアもバスも電車もあり、名古屋までも行きやすかった。良い意味で干渉しすぎないが、自治会などでは繋がりはあった。自分が何をしていても、そこまで干渉がない。
  • 山紫水明の美しさ、伝統文化、人。
  • 自然が豊かで、近所の人が気にかけてくれた。

今、地元を「まぁ嫌い」と思う方へ:その理由は?
  • 街のほうが便利。少し離れたことでたまに帰るくらいの距離感がちょうどいい。
  • 自然は豊かだが、自然以外にいいところがない。
  • 電車がないから、選択肢が狭まる。内向的なイメージ(それは県全体的に) 地元生まれ地元育ちの方のつながりやコミュニティが濃いため、なんとなくラフには入りにくいように感じる。コミュニティが狭いため、どこで何をしていたかとかわかってしまう事がある。(〇〇に車があったけど、お茶して居たの?など、バレたり)
今、地元を「好き嫌いどちらとも言えない」と思う方へ:その理由は?
  • 地元では両親以外の人にほとんど会わないので(両親からは不快な目に遭うことはないので)。
  • 好きも嫌いもない。もうどうでもいい。
  • 思い入れはないが、子供が生まれて以来、自然豊かな帰省先があることはありがたいことだと思うようになった。
  • 街が衰退したから。昔は商店街があったが、今はシャッター通り、郊外型のショッピングモールだけが栄えている。車社会です。
今、地元を「好き」「まぁ好き」と思う方へ:その理由は?
  • Uターンで帰ってきてみて、運転ができるようになったことで、立地面はカバーされた。自然があり、都心や海外に出るにもさほど不便なく、地域コミュニティも主体的に関わるほど面白い。(ただし、関わりをもちたいと思えるほどのものかは個人差あり)
  • 実家のまわりの人たちが優しい、元気。でも学校や買い物などは遠いし戻るかというと不明。
  • 嫁ぎ先より子育て支援が充実しているため。
  • 昔と同じで今も変わってない。
  • 家族も近く昔の仲間にまみれながら暮らしていける安心感。
  • 今は東京に住んでいます。帰った時に緑がたくさんあってリフレッシュできることと、学生時代の友達が暖かく迎えてくれるところが好きです。
  • プライド。
  • 楽しい思い出がある。自然が豊か。

結果まとめ! の前に「オマケ」

都市(東京都中野区)から地方(岐阜県関市)に転入した小学生の回答です

回答してくれてました。かわいいぞ。

結果から思ったことをまとめ

(1)Uターン支援や地元への愛着教育は本当に有効か??

今や昔に地元を「好き」と答えていても、都市のメリットと比較して結局「戻らない」を選択。

また「地方は人がよい」の声も見える反面、「コミュニティが強すぎる」的な声も目立つ(そして人のよさが今好きな理由や戻る理由にはなっていない)。

地方出身者を地元に繋ぎ止めるほどコミュニティは強くなる、そうではなく、自由に外と行き来しやすい風通しのよいフラットな環境や価値観の整備が必要では。

=地方生まれだけでなく、都市生まれでも地方に行きたくなる「地方のメリット」を見直し強化していく、Iターン支援?

(上記オマケも感慨深く、都市出身で地方〜のアンケートも大事かも!)

(2)(地方の)女性のポジション向上

「男尊女卑を感じる」といった声も多く見える。

都会と比較すると、各地域団体の女性比率、リーダー的立場の女性比率が低いことは間違いない。

女性が活躍できる仕事・働き方・活動方法の選択肢を増やすこと、また地方の女性たち自身の価値観の変化も必要。

→ちなみに、地方でITの仕事できる人を増やしたいと「関システム部」立ち上げました。

結婚すると夫の仕事や夫の地元に追随することが多い(夫の姓に入る)傾向は、日本全国のため割愛。

(3)生活と交通、まちの全体設計

全体的に目立つ意見「子どもだけで移動できる」「車がなくても移動できる」「買い物しやすい」ことが大事。

上記を叶えられそうなポイントやルートを、まち全体で考える。 

(4)学校や教育の選択肢の見える化

「子育て支援」は「すでに満足」の声もあり、多くの地方において既に注力されている認識。

進学や就職以降が課題。

どういった進学や就職があり得るのか、通い方やオンラインを活用した選択肢も整理、見える化して提示。

ものづくり(クラフト)の岐阜県、関市でも特化した学校や教育の場をつくるなど、都市や他の自治体にない選択肢を用意できるのが理想?

(または、進学や就職で都市の良さを知っても地方のメリットが上回る(1)が理想)

(5)都市を知る必要性(都市と地方を比較して、地方のメリットを磨く!)

結局、流出先は「都市」。競合他社を知る必要がある。

「地方だけで考えていてはいけないだろうな」が、結果を見た第一印象。

皆さんがこの結果で思ったこと、ぜひ教えてください

ITの力でサポートできる方法、考えます。